2012年08月29日

【書評】商売心得帖[松下幸之助]




日本のサービス業界は一億総プチ吸血鬼状態である。どういうことかというと、客からわずかであるが血を吸い取るのである。そして血を吸い取ったその吸血鬼もまた、別の吸血鬼に血を吸い取られ互いが互いにわずかずつ血を吸い合うことで生きながらえている状態なのである。

つまりサービスというものが存在しないのだ。百姓は生かさず殺さずに近い発想である。

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2012年08月22日

【書評】2022−これから10年、活躍できる人の条件[神田昌典]




前回、賢慮と言う言葉が出てきた。流動的な状況を逆手に取り勝ちを収める能力ということであるが、この賢慮は、戦いにおいて発揮される能力に限られているわけではなく、むしろ毎日の生活のあらゆるところににじみ出るもので、外に品格、内に賢慮というようなもののようである。

先週取り上げた『戦略の本質』に、賢慮型リーダーシップを持ち合わせている人としての特質が書かれているところがあるので、そこを改めて書き出してみると以下のような能力を持つ人物が賢慮型リーダーの人物像に当てはまる。(454頁)、

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2012年08月15日

【書評】戦略の本質[野中郁次郎ほか]



本書は今、ベストセラーになっていて日本書候補にもなっている『失敗の本質』と同じ執筆者陣が、では失敗の本質は分かったので、ここからどういう形で大逆転を狙うべきかそのヒントを探す本である。数ある戦史の中でも、大逆転が起きた希少なケースを更に吟味してその大逆転を可能にしたものは何かを示している。

どうして『失敗の本質』のほうの書評をまずやらないかというと、日本軍の失敗の本質は、本書の序章にも「日本軍は(開戦の)事前に綿密なシナリオを描き、周到な準備を重ね、敵の準備不足と不注意に乗じて、大きな戦果を上げることができた。しかし、その後、敵が我のシナリオにはない行動を取るようになると、それに対応する効果的な対応行動が取れなかった」(28頁)とあって、これはまさに前回の堺屋太一氏がいうところと同じことである。また、最近もガラパゴス化という名称で広く知られたことだからあえてやらなくても良いかと思う。いつまでもいつまでも、失敗した!失敗した!と言っていても仕方がないので、ここからは、どうやって大逆転を狙うかを知るほうがより面白いし、執筆者陣もそう考えたから失敗の本質の続編にあたる本書を書いたのであろう。

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2012年08月10日

【告知】第四回投票は9月からスタートします

第三回投票が7月31日で終了いたしました。

第一回投票で投票は終了と思われた方も多かったようで、
多少投票数が伸びなかったのが残念ですが、第一〜二回で
票が入らなかった古典作品に票が入っているのが新しい
傾向です。

第三回投票については、現在、趣向を変えて、カテゴリー別
などにして書を見やすく配列して、より投票がしやすいものに
したいと考えています。

そのために多少お時間をいただきたく、9月の1日から始めたいと
思います。

それでは投票してくださった読者の皆様、ありがとうございました。
第四回投票をお楽しみに。
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2012年08月08日

【書評】組織の盛衰[堺屋太一]



8月15日も近いので、今週から読む本を個人から組織論のほうへと変えたいと思い、20年近く前に刊行された本ではあるが、この本を手にとってみた。

1993年の当時、株価や土地が値下がりし、企業活動が永遠に拡大するという予測が見込めなくなった状況で企業は何をしたらよいのかということが書かれている。現在では比較的当たり前になった、当時は新しかった企業経営の手法がいくつも書かれているが、その中でも例えば企業にとっては、「ある企業がその利益を上げたことに、世間が好感を示すか反感を持つか」(302頁)という社会好感度というものが大事であるというところが興味をひく。というのもこれは本のほぼ最後に登場し、それが非常に大事なものであることはわかるのだが、具体的にはほとんど何も書かれておらず、これは本当に新しい概念だな、と予感させるからである。
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