2012年09月14日

【書評】アーロン収容所[会田雄次]




まったく身動きのできない絶望的な拘留された状態で人はどのようにして希望を見出していくかは書物のジャンルとして確立されたものであり、ビジネス書としては翻訳本でヴィクトール・フランクルの『夜と霧』はよく読まれている。収容所に入れられたユダヤ人のフランクル氏がどのように生き延びたかと言う本である。しかし聖書の世界を生きることの源泉とする民族と、仏教徒であっても経典をそのような使い方にはしない日本国民とでは大きな違いがあると思う。

先に薬物の乱用で亡くなったホイットニー・ヒューストンにThe Greatest Love of Allという名曲があって、これなどは、頼れるものは自分の内面に存在していたということに私はようやく気がついたという歌詞の内容であるが、『夜と霧』も過酷な収容所で生き延びた理由は自分の内面の豊かさに気がついたということで、非常に似ている思想となっている。
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2012年09月05日

【書評】日本人の知恵(林屋辰三郎ほか)




賢慮型リーダーが流動的な状況の中で刻々と変化していく、一見自分には不利な状況を逆手にとって勝負に勝つタイプとすると、その勝つための根本的な考えや行動を養うにはどうすればいいのかという疑問が出てくる。

今の状況はこれまで経験した状況とは全く異なるわけだから、踏襲すべきパターンがない。マニュアル不在の状態である。それでも賢慮型リーダーの二大筆頭であるチャーチルはシェークスピアを、毛沢東は中国の古典を頻繁に引用して演説をしていたということであるから、彼らは、歴史の縦軸を生き延びてきた古典を思考の源泉に用いて、これまで体験したことのない未知の状況に対処をしていたということであろう。
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